金色が大好き。お金持ちの象徴


インドといえば、金の世界で常に国別需要ランキング1位の座を保つ国なのです。最近は第2位の中国が猛烈な勢いで追い上げてきていますが、依然1位の座を維持しています。しかし、ここにきて新興国経済が変調をきたすと、さすがにインドの金需要にも陰りが見えてきたのです。

ちょうど11月はじめにある『ディワリ』と呼ばれるヒンドゥー教の祭礼の期間中は、金銀製品や耐久消費財のショッピングが『縁起いい』とされています。お店側から見れば、まさに『かきいれどき』です。そのため宝飾店も大繁盛。お客さんは、次々に金のネックレスやら指輪やらブレスレットなどを買い求めていきます。一方で、一般庶民は単価の安い銀のコインを買い求めます。シルバーコーナーは、高いカウンターで入れ替わり立ち代わり人の波が途絶えません。

インド人の金や銀に対する文化的愛着はすさまじいもの。なんせ、経済が減速しているここ数年でも、年間生産量約2800トンのうち、1000トン強をインド一国で買い占めてしまうのです。現地新聞社が実施した消費者調査でも、『ディワリボーナスは減ったけれど、何があっても子供へのギフトは減らさない』という回答が62%にものぼります。そのギフトに金銀製品・宝飾品が使われているということなのです。

3万人の金職人がひしめき働く裏通り


ニューデリーにある華やかな宝飾街も、一歩裏通りに入ると古いビルが建ち並んでいます。そのビル群の中は、なんとほとんどが写真のような『宝飾製造工房』になっているのですが、実態は狭いビルのフロア全体、決していいとはいえない作業場環境です。

様々なゴールドジュエリーパーツを火を使って接着する人に、金地金を叩いて薄い板状にする人、金細工を彫り込む人など、この裏通りには、なんと3万人もの金職人が働いているのだそう。人口12億人の国なので、3万人といっても大した数字ではありませんが、日本の感覚と違いますね。

ちなみに、広大な国インドの人口密度が狭い日本とほぼ同じなのです。とにかくインドは人が多く、人口12億のうち8億人は貧困層で路上生活をしています。しかしながら、人口密度が高いので地価が異常に高くなっているそうです。

金に対する根づいた愛着、20年後の購買力は?

そんな国情でも、金に対する文化的愛着は変わりありません。『金の輝き=太陽の輝き=永遠=パワーの象徴』という連想で、宗教的にも崇められているのです。女神様が子鬼を踏みつけている絵でも、身体中にゴールドジュエリーをまとっている。ネックレス、イヤリング、ブレスレット、そして指輪。文化的背景があればこそ、貧困層でも金メッキ製品などゴールドにこだわるのでしょう。

インドは日本や中国と異なり、人口の多くが若者です。20年後、彼らが労働力となったとき、金の購買力も今以上に増えているのでしょう。


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