先進国並みの医療技術


ニューデリー・ムンバイといった大都市には、意外にも最新の医療設備を備えた近代的な私立病院があるのです。そしてそこでは、欧米の病院で経験を積んだ優秀な医師が多く勤務しています。脳外科や心臓手術、冠状動脈バイパス手術や弁置換手術、膝代替手術や眼科治療など、多くの分野に関して世界レベルの水準にある病院も少なくはありません。また2008年の8月には、インド政府が救急医療用のヘリコプター利用を推進するなど、インドの医療に対する意識は年々高まってきているのです。

インドは先進国と比べると人件費が安く、物価水準も低い。そのため治療費が比較的低く、欧米の5分の1から10分の1程度で済みます。そうした低価格な治療費で高度な医療サービスを受けることができることや、英語が通じること、また大きな手術時に問題となる待機時間もほとんどないことなどの利点から、欧米から多数の患者がインドの私立病院で治療を受けているというのです。

この動きは将来有望なビジネスチャンスであると見られています。それは、インドへの医療パッケージツアーがある程です。インド政府とマッキンゼーが共同で行った調査によると、2004年に医療パッケージツアーでインドを訪れた外国人の数は前年比15%増、15万人に達したそうです。2012年には市場規模が1,000億ルピー(約2,500億円)に達するとの予想もあり、確実に注目を集めつつあるのです。

儲かるインド医療ビジネス


ただし、高度な医療サービスは都市部の私立病院に限られます。公的医療機関や一般病院となるとまったく事情は異なり、医療水準は低く、衛生的に問題のある病院もあります。これは、医療費の国家予算に占める割合が比較的低いことが原因となり、設備投資が不十分であったり、ジョブホッピングが盛んな風潮のため、優秀な医師が私立病院に引き抜かれたりするからなのだそう。しかしこのような状況にも関わらず、公的医療機関ではわずかな事務手数料で治療を受けることができるために、大勢の患者が来診し、常に診察待ちという状態なのです。

先進国の病院と比べるとインドの私立病院の費用は安いかもしれませんが、農村部などの貧しい人からすればとても高額です。そのため多くの人は公的医療機関に行くしかないのです。

このような貧困層への医療環境の改善と向上、医療保険制度の整備と支払い方法の確立、病院や診療所等に対する医療資源提供者の増加などが今後の課題となっているのです。こおういった解決しなければならない問題もまだ存在していますが、明るいビジョンが見えているといえるものなのです。


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