インド海外ボランティア体験記〜「やればできる」の怖さ〜


今日はチーフティーチャーに、一年間の試験の様子を教えてもらった。一年間に二回進捗度を確認するために、ヒンディー語と英語、数学、ソーシャルサイエンス、理科の5教科をテストする。試験範囲を聞いてみると、教科書の全範囲から、数問ずつ一番大切な問題が選ばれているらしい。試験範囲については自分の予想に反してまともだった。

ただ試験の回数が2回では少なすぎるように思う。そして試験が3月17日に行われるにもかかわらず、今からテストに向けた自習期間を設けているのは、相当な授業怠慢だと思う。

さらに生徒の勉強の方法がほとんど音読のみだったのが面白い。インドでは掛け算を2ケタの段まで覚えさせると聞いていたが、HHにもそう教える先生がいる。数学にまで暗記を持ち込んでいることを考える限り、全ての教科が暗記力勝負なのかもしれない。ただ私自身は音読には大賛成だ。

ゲームがしたくてたまらない生徒がいて、その子がべたべたとくっついて、ゲームをやらせろとせがんできたので「酸っぱいブドウを暗唱できたら、ゲームをやってもよい」と言った。暗誦するといっても3行程度の文で、しかも酸っぱいブドウは試験範囲なのもあって、勉強させるにはもってこいだと思ったからだ。もうひとり似たようなお願いをする生徒がいて、その生徒にも同じ課題を出した。予想に反して2人とも今までに見せたこともないようなまじめな表情で、暗唱に取り組んでいて、感心してしまった。しかし2人とも今日中に暗唱することは出来なかった。

何かに成功したときのみ褒めるという成功報酬型の教育は、「やればできる」という言葉とセットになって行われる。たとえば九九を覚えるような、与えられるハードルが飛び越えやすいものであればこの教育方法は効果を発する。しかし課題の難易度が上がっていき、努力したけれど失敗してしまったとき「成功できない自分はダメな人間だ」と、この価値観によって自尊心を傷つけてしまうことがある。だから月曜日は努力そのものを褒めることを忘れないようにしなければいけない。そして「ゲームをすること」が酸っぱいブドウにならないように、努力する手助けをしたい。

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